謙譲語

~Oxford Basic Japanese-English Dictionary の中の「いただく」の文例から~ 

「いただく」は知ってのとおり謙譲語ですが、Oxfordの英文の説明に以下の様に書かれています。



ITADAKU is the humble form for MORAU; it expresses the meaning of someone receiving something from someone of higher status. When the giver is of equal or lower status, MORAU is used.
「いただく」は「もらう」の謙譲語です。
目上の人から何か受け取ることを意味します。
同等又は目下の人から受け取る時には「もらう」を使います。

と説明しています。



謙譲語がない英国人に謙譲語を説明するのは大変なことらしい。
謙譲語をhumble form と英語で言っていますが、humbleには「謙虚な」の意味と同時に「低い・みすぼらしい」の意味もあるので、humbleが持つイメージはマイナス面もあるのです。

例えばhumble job は「つまらない仕事」の意味です。

日本語の「謙譲」が持つイメージはプラスばかりですが・・・

では「いただく」の文例を見てみると:

和文:御見舞いにきれいな花をいただきました
英文:I received some pretty flowers as a get-well present.

英文からは我々が意味する「謙譲」の精神は全く読み取れません。

「いただく」の元々の意味は、頭の上にのせて持つです。目上の人からの書状等を頭の上に押し頂いて受け取る動作から来ています。

アカデミー賞のトロフィーを受け取る時にお辞儀をしている外人は一人もいないけど、日本アカデミー賞ではお辞儀をしない日本人は一人もいないのです。


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